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書評というほど立派なものではないブログ

読んだ本について徒然と書いていきます。正直こんなブログよりも本の方を読んでほしいので内容には詳しくは触れません。書評というほど立派なものは書けませんが、軽い気持ちで楽しんでいただき、気が向いたら実際に本を手に取っていただければ幸いです。

今話題の人の本(小池百合子『女子の本懐』)

今年一年ニュースを賑わせた人の昔の本を見つけたので読んでみた。最初から余談だが、私はこの小池百合子という政治家が昔から気になっていた。新聞に載っていた大臣のプロフィールに「カイロ大卒」という文字列を見つけたからだ。MBAとかじゃなくて学部で海外に行っていて、しかも欧米じゃなくてエジプト!学歴で人を判断するなとはよく言われるが、日本で「カイロ大卒」というのはそれだけで興味をひかれるインパクトがある。


本書の中身に戻ろう。いや、まだ本書の中身には一言も触れていなかった。本書のうち第一章と第二章では著者が防衛大臣に就任することが決まった日から、大臣として過ごした日々の出来事が日記帳で語られる。私はもう当時のことを良く覚えていないので「そういえばそういうこともあったかな~」というスタンスで読んでしまったが、もう一度当時のことを調べて思い出したうえで再読したい。それにしても政治家とはなんと忙しい職業であろうか。たった二ヶ月余りの間に参議院選挙、中越沖地震対応、省内人事、外国訪問など様々な出来事が同時に進行していき、本を読んでるだけでも頭が混乱しそうになった。第三章では著者の政策論が語られる。割かれている頁数も少なく概説といった感じであるが、著者の環境問題への思いの強さが垣間見れる。


さて、本書のタイトルは『女子の本懐』であった。そういえば著者は女性であった。本書の中でも女性ならではのエピソードは随所にちりばめられている。女性自衛官向けの施策から認証式の服装や大臣室のトイレといったところまで。また、著者自信の女性性に対する向き合い方としても、「女性防衛大臣であることは、たまたま私の属性にすぎない」と述べたり髪型について「友人からは『女を捨てている』とあきれられた」としながらも、出産を「真の女子の本懐」と表現し未練を覗かせるなど、男社会である政治の世界に飛び込んだ一人の女性としての苦悩も垣間見える。ひょっとすると、本書は政策を語ったり大臣を退任するまでの経緯を説明するためにかかれた本であるだけではなく、これから社会で活躍しようとする女性達に対して先輩としての経験を伝えるために書かれた本でもあるのかもしれない。

一度女性の知人に勧めて感想を聞いてみたい一冊。



女子の本懐―市ヶ谷の55日 (文春新書 602)

女子の本懐―市ヶ谷の55日 (文春新書 602)